ポンコツ魔女は王子様に呪い(魔法)をかける
「そっか。大丈夫ならまだできるね」
「え……」

 一度体勢を崩したため完全にメルヴィの膝に座った私は、逆に完全に座ったからこそ彼の手が自由になったことを察する。
 そしてその予感の通り、彼の手が私の蜜壺に触れたかと思うとぐちゅりと私のナカに挿入された。

「ひゃん」
「あれ、まだ入り口を擦っていただけだったのに柔らかくなってるね」
「やぁっ、待っ」
「待たないよ」

 メルヴィの指の腹が私の内壁を強く擦ると、チカチカと視界が白く弾ける。
 何度もナカを抽挿されると、もともと粘液のようだった湯が混じったのか、それとも私の愛液が溢れ出したのかわからないほどで。


「……何に、怒ってるの」

 メルヴィの指が二本に増え、私のナカでバラバラに動かされる。
 息を詰め快感に耐えながらそう口にすると、一瞬動かす手を止めたメルヴィが私の肩に頭を埋めた。

「怒ってないよ、怖いだけ」
「怖い?」
「何なら興味を持ってくれるんだ」
「え……」

 ぽつりぽつりと語られるその言葉を、ひとつも逃してはいけないのだと何故かそう感じた。
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