ポンコツ魔女は王子様に呪い(魔法)をかける
「魔女を引き留めることが不可能だってわかってるんだ。リリが興味を持つものを探して、用意しないと失ってしまうことも理解してる。リリの帰る場所が……俺じゃなく、あの師匠のところだということも」

“帰る、場所?”

「だったらせめて、どこにいても俺を忘れないように刻むしかないから」
「刻んでって言ったのは」
「……傷つけて、ごめん」
「ひ、う……ッ!?」

 メルヴィの謝罪が小さく耳を掠め、ちゅぽんと指が私のナカから引き抜かれたと思ったら、指とは比べ物にならないほどの圧迫感に襲われる。

 ぐぷ、とゆっくり私のナカを押し広げ抉りながら埋め込まれたのは間違いなくメルヴィ自身だった。

“苦し……!”

 突然襲われたその異物感と圧迫感に息を呑む。
 
 石鹸に媚薬の成分が入っていたおかげか、少ししか慣らされていなかったものの私のソコはメルヴィのモノを受け入れはしたが、それでも痛いものは痛くて。

「っ、い、いた……、メルヴィ、メルヴィ……!」

 メリメリと裂くような鋭い痛みに体を震わせていると、そんな私の体をメルヴィが強く抱きしめた。
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