ポンコツ魔女は王子様に呪い(魔法)をかける
 そして突然先端を親指の腹で押し込むように捏ねられた。

「リリのここ、尖ってきてるよ。……可愛い」
「待って、待って待……っ、ぁあっ」

 カリカリと芯を持ち始めた乳首を指先で引っかかれ電撃が走ったような刺激に襲われる。
 それが快感となって私の体を巡り、メルヴィのすること全てに敏感に反応した。


「可愛い、好きだよ、リリ。だからリリも……」
「ふわっ、あッ! あぁあッ」

 軽く捻るように摘ままれ、引っ張られ、引っかかれた乳首はいつしか赤く腫れたようにツンとメルヴィの目の前で主張して。


「舐めてあげようか」
「な、める?」
「そう。リリの敏感なここを、俺の舌で弾いて転がし、強く吸ってあげる」

“指で散々弄られたその先端を、メルヴィの熱い舌が?”


 それは魔女の習性をくすぐるような甘い誘惑。

 
“指だけでもこんなに気持ちが良かった”
“口付けだって、メルヴィの舌で扱くようにされてあんなに気持ちが良かった”

 ――なら、メルヴィの舌が私の乳首を扱いたら?

“気になる、彼の舌で、口内でどうされてしまうのか……!”


 気付けば私はごくりと唾を呑んで。
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