ポンコツ魔女は王子様に呪い(魔法)をかける
8.好奇心より勝るもの
「どうかなされましたか?」
「エッダ!」
ぽややんとしていたからか、少し不思議そうに顔を覗くのは先日から私の専属侍女になってくれたエッダだった。
「ね、寝起きだからかな? ぼやっとしちゃった」
「では眠気覚ましのミントティーをお持ちしますね」
おそらくティーを取りに行ってくれたのだろう。
そう言って部屋を出るエッダの後ろ姿を見届けてから私は大きくため息を吐いた。
「寝起きでぼんやり、ね……」
原因は起きたばかりだからではない。
どう考えても昨日メルヴィとあの小部屋でした行為の影響である。
“最後まではしてないとはいえ、あれは、恥ずかしい……!”
自らの全てを晒すという行為。
自らの全てを渡すという行動。
あの時言った『もっと』は、魔女の習性からなのか、それとも――
「お待たせいたしました」
「ありがとうございますッ!!」
いつの間にか戻ってきていたエッダから慌ててミントティーを受け取った私はそのまま一気に飲み干したのだった。
「ね、今日こそ一緒にどこか行かない?」
朝食に、と出してくれたフルーツサラダを食べながらエッダを見上げる。
「エッダ!」
ぽややんとしていたからか、少し不思議そうに顔を覗くのは先日から私の専属侍女になってくれたエッダだった。
「ね、寝起きだからかな? ぼやっとしちゃった」
「では眠気覚ましのミントティーをお持ちしますね」
おそらくティーを取りに行ってくれたのだろう。
そう言って部屋を出るエッダの後ろ姿を見届けてから私は大きくため息を吐いた。
「寝起きでぼんやり、ね……」
原因は起きたばかりだからではない。
どう考えても昨日メルヴィとあの小部屋でした行為の影響である。
“最後まではしてないとはいえ、あれは、恥ずかしい……!”
自らの全てを晒すという行為。
自らの全てを渡すという行動。
あの時言った『もっと』は、魔女の習性からなのか、それとも――
「お待たせいたしました」
「ありがとうございますッ!!」
いつの間にか戻ってきていたエッダから慌ててミントティーを受け取った私はそのまま一気に飲み干したのだった。
「ね、今日こそ一緒にどこか行かない?」
朝食に、と出してくれたフルーツサラダを食べながらエッダを見上げる。