大切なあなたへ




06.18 (日)


私は朝から実家に帰る準備をしていた。
明日 月曜日の夕方5時からもバイトだ。実家からバイト先へ直行できるように着替えだけをバックに詰め込みながら母に電話する。


「もしもーし おはよー」


「はーい。おはようーどうしたと?」


「いや、夜遅くに福岡出る予定やけんさぁ、今から帰るよーって連絡せんよーって連絡!」

「そうけぇ、何時にそっち出ると?」

「んー。今日はね15時から22時までバイトやけん、23時までにはこっち出ようとおもっちょるよ。やから、そっちにつくのは2時か3時?」

「ふーん。んまぁ気を付けて帰ってきないよぉ」

「はーい。ありがとう~。ばあちゃんどんな?」


「んーあんましゃべれんけど、叩くし元気よぉ」

「そっかぁなるべくはやく帰るね」

「はーい」


ブツッ


電話の向こうの母はやはり元気がなく疲弊が感じ取れた。それもそうだ。母はずっと祖母のそばにいる。なんだかんだ祖母の一番の理解者だ。

ご飯が食べれなくなり、しゃべれなくなったらしい。

ここ数日でものすごいスピードで症状が進んでいく。




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