大切なあなたへ
22時
「お疲れ様で―す。あんまり考えたくないっすけど、宮崎帰ってそのまま葬式になったら、ごめんなさい。おやすみいただきます。」
「うん。気を付けて。お疲れぇ」
短く店長と言葉を交わしバイト先を出た。
ホンタの古い車にピンクのエナジードリンクに瓶の栄養ドリンク、コーヒー、水
私の今の相棒だ。
アルバイト先で買ったとき「カフェインの取りすぎ。どれか一つにしなさい。」私を気遣う店長の声を無視して購入した。
たしかに、祖母の前に私が死ぬかもしれない。
でも、今の私は仮眠なんか取ってる暇はない。一分一秒でも早く祖母に会いたい。
一緒にいたい。
明日には家からいなくなるのだから