ハロウィン・マジック
【05.】だめだよ、これ以上、
「............っ、ん、いずみ、くん?」
目を覚ますと、
背中はふかふかのベッドで。
目の前には泉澄くんのドアップの顔。
「あ、由奈やっと起きた」
安堵したような泉澄くんの顔が見えて。
「............っ、ぅ、ごめん、泉澄くんっ、」
〝心配かけちゃったかな?〟
って気持ちでペコっと謝ると。
「そーいえば、由奈のスマホ、
ずっと鳴ってたから出たら、修学旅行中だったんだ」
〝知らなかったよ〟って顔の泉澄くん。
「ぅ、そうだ、修学旅行、ホテルに.........っ、」
〝戻らなきゃ〟と口に出そうとしたけど。
その言葉は、
泉澄くんの指によって遮られた。