ハロウィン・マジック
「ぅ、ご......っ、ごめん、泉澄くんっ、」
〝痛すぎたかな?〟
そう思って、咄嗟に謝ると。
「由奈。俺は由奈が好き。
恋人にしたいし、キスしたい」
許すとか、許さないとかじゃなくって。
全く予想してなかった言葉を出した泉澄くん。
「ぅ、だめっ。だめだよ、これ以上、」
泉澄くんの言葉から、
なんかアブナイ感じがして。
泉澄くんから距離を取るように後ずさると。
「明日、ハロウィンあるだろ。もし、
〝ハロウィン・マジック〟で、
俺が由奈を見つけられたら、俺と付き合って」
距離を詰めないまま、
そう提案してきた泉澄くん。
「...............ぅ、うんっ、」
泉澄くんの、
熱い視線に、目が逸らさなくって。
流れるように、
──────次の日の〝約束〟をした。