ハロウィン・マジック
【06.】ハロウィン・マジック
迎えた、修学旅行最終日。
今日は、
言わずと知れた〝ハロウィン〟で。
泉澄くんから提案された、
〝ハロウィン・マジック〟のための準備中。
「香坂先輩が、
由奈の電話に出た時は驚いたんだからー」
〝ほんとに驚いてるの?〟
そう聞きたくなるような、柚音ちゃんの口調。
こんなこと聞くのもどうかと思うけど。
「ねぇ、柚音ちゃん............っ、」
そっと、柚音ちゃんの名前を呼ぶと。
「ん?どした、由奈?」
私の髪をセットする手を止めて、
屈んで、視線を合わせてくれる柚音ちゃん。
「いっ、泉澄くんは...............っ。
泉澄くんは、見つけてくれる.........かな?」
柚音ちゃんをジッと見つめて、そう尋ねれば。