ハロウィン・マジック
そして........................
──────ギュッと、
私の身体をあっという間に包む泉澄くんの体温。
「.........っ、ぅ、泉澄、くん、ズルいよ......っ、」
抱きしめられたということがすぐに分かって。
泣きそうになりながら、
言葉を出して、泉澄くんの背中に手を回すと。
「っ、やば、その格好でそのセリフはやばい」
聞こえて来たのは、
切迫詰まったような、泉澄くんの声。
「............っ、いずみ、くん?」
そうゆっくり顔を上げてみると。
「もー、限界なんだけど、」
そう言ってから、私の腕を引いて、
動き出す、ヴァンパィアの仮装の泉澄くん。