ハロウィン・マジック



***



泉澄くんに、
腕を引かれるまま、やって来たのは。



──────誰もいない裏路地。



裏路地に来るなり、
昨日、痛みを感じた場所に顔を埋める泉澄くん。



泉澄くんの顔が近くて、照れくさいのに。



「っ、ん、」



やっぱり漏れてしまうのは、
昨日と同じような、不思議な声。



慌てて口を両手で塞ごうとしたけど。



それを.................................



──────泉澄くんが許してくれなかった。



「だめ、声抑えんな」



私が両手を口に当てる前に、
その手を泉澄くんが、簡単に取って。



あっという間に、
壁に押さえつけられてる状態。


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