青空の下、きみと一緒に。
「はぁ……」


生徒玄関から外に出た私は、カラフルな三角旗が張り巡らされた秋晴れの空を見上げて、がっくりと肩を落とした。


なぜって、今日は、私・水科花澄(みずしなかすみ)が大嫌いな体育祭本番。


運動神経ゼロの私の姿を、大勢の目の前で晒すことになる最悪な日。


毎年「サボりたい」って思ってはいるんだけど……、私の根が真面目なのか、ヘタレなのか。今年も例年通り参加してしまった。


あーあ。私ってば、どうして学校に着く前に、道を引き返さなかったんだろう?


もしサボってたら今頃、自分の好きなことに時間を使えたのかもしれないのにな……。


「花澄せーんぱいっ」


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