教会を追放された元聖女の私、果実飴を作っていたのに、なぜかイケメン騎士様が溺愛してきます!
12.旦那様の思いやり
「あの、エマ? 仮の妻にこんなにドレスはいらないと思うのだけど?」
ざっと見るに数十着はあるドレスに、エレノアは目眩を覚えた。
教会にいた頃は、聖女用の白い布とも言えるボロボロの服を来ていた。果実屋では女将のお下がりのワンピースを自分用のサイズに直して着ていた。今もそれである。
(こんなに綺麗なドレス、上位の聖女が着ていたのしか見たことがない……)
エレノアは、その綺羅びやかさに、目を何度も瞬いた。
「エレノア様は一応、公爵家に嫁いで来られた方。しかも騎士団長の妻ですもの。装いはそれなりになさらないと!」
「はあ……」
(あ、全然ラッキーじゃなかった。仮とはいえ、お貴族様の妻になるって大変なんだな)
エマの言葉にエレノアは思わず無になった。
「でも、私なんかが着ても似合わないよ……エマの方が似合うんじゃないかな?」
美人なエマと自分を見比べてエレノアは落胆する。
(それに、こんな汚いのに……)
エレノアは自分のボロボロの手を見つめた。
ざっと見るに数十着はあるドレスに、エレノアは目眩を覚えた。
教会にいた頃は、聖女用の白い布とも言えるボロボロの服を来ていた。果実屋では女将のお下がりのワンピースを自分用のサイズに直して着ていた。今もそれである。
(こんなに綺麗なドレス、上位の聖女が着ていたのしか見たことがない……)
エレノアは、その綺羅びやかさに、目を何度も瞬いた。
「エレノア様は一応、公爵家に嫁いで来られた方。しかも騎士団長の妻ですもの。装いはそれなりになさらないと!」
「はあ……」
(あ、全然ラッキーじゃなかった。仮とはいえ、お貴族様の妻になるって大変なんだな)
エマの言葉にエレノアは思わず無になった。
「でも、私なんかが着ても似合わないよ……エマの方が似合うんじゃないかな?」
美人なエマと自分を見比べてエレノアは落胆する。
(それに、こんな汚いのに……)
エレノアは自分のボロボロの手を見つめた。