教会を追放された元聖女の私、果実飴を作っていたのに、なぜかイケメン騎士様が溺愛してきます!
「エレノアの働き者の手は美しいが、王都でこのハンドクリームを見つけて、つい嬉しくなって君に贈った」
「はい……私の作るいちご飴のような香りで嬉しかったです」
「俺と君の出会いの香りだ」
まるで出会った時の思い出を大切にしてくれているようだ、とエレノアが言葉に出来なかったのに、イザークはさらりと言ってのけてしまう。
そんなイザークの言葉に、エレノアは嬉しくなっている自分に気付く。
(そう思ったのは自分だけじゃなかった。ザーク様はそんな想いで贈ってくれたんだ)
「はい、イチャイチャはそのくらいにして、本邸に向かいますよ」
「いちゃ……」
二人のやり取りを見守っていたエマが手を叩いて間に割って入る。それでも手を離さないイザークは、エレノアに笑みを向けたまま言った。
「すまない、嬉しくてはしゃぎすぎたようだ」
「?! それは良かったです??」
イザークの言葉に、どの辺りが嬉しかったのは謎だが、確かにはしゃいでいたかのように彼は笑っていた、とエレノアはやり取りを思い返す。
(ザーク様が感情を見せない人だなんて、やっぱり信じられない)
改めて目の前のイザークを見れば、彼は嬉しそうにニコニコとエレノアを見ている。
(ええと、困りすぎるくらい眩しい。イケメンの笑顔ってこんなに破壊力あるのね……)
「さあ、エレノア、行こうか」
エレノアが心の中で唸っていると、取られた手を掲げられ、イザークがすっとお辞儀をした。
まるで王子様のようなエスコートに、エレノアはときめきを覚えるのだった。
「はい……私の作るいちご飴のような香りで嬉しかったです」
「俺と君の出会いの香りだ」
まるで出会った時の思い出を大切にしてくれているようだ、とエレノアが言葉に出来なかったのに、イザークはさらりと言ってのけてしまう。
そんなイザークの言葉に、エレノアは嬉しくなっている自分に気付く。
(そう思ったのは自分だけじゃなかった。ザーク様はそんな想いで贈ってくれたんだ)
「はい、イチャイチャはそのくらいにして、本邸に向かいますよ」
「いちゃ……」
二人のやり取りを見守っていたエマが手を叩いて間に割って入る。それでも手を離さないイザークは、エレノアに笑みを向けたまま言った。
「すまない、嬉しくてはしゃぎすぎたようだ」
「?! それは良かったです??」
イザークの言葉に、どの辺りが嬉しかったのは謎だが、確かにはしゃいでいたかのように彼は笑っていた、とエレノアはやり取りを思い返す。
(ザーク様が感情を見せない人だなんて、やっぱり信じられない)
改めて目の前のイザークを見れば、彼は嬉しそうにニコニコとエレノアを見ている。
(ええと、困りすぎるくらい眩しい。イケメンの笑顔ってこんなに破壊力あるのね……)
「さあ、エレノア、行こうか」
エレノアが心の中で唸っていると、取られた手を掲げられ、イザークがすっとお辞儀をした。
まるで王子様のようなエスコートに、エレノアはときめきを覚えるのだった。