私は誰にも恋しない
翌日、先生は校門のところで挨拶運動をしていた。
「おはようございます」

生徒達が次々に言い、校門に入る。

「おっ、鈴木おはよう」
先生が私が前を通るときに言う。

私は小声で言う。
「…おはようございます」

「昼休み、保健室に来い」

先生は私だけに聞こえる声で言った。

私が先生の方を見るとまた先生は意地悪な笑みを浮かべていた。

(またからかってる…何で私が…)

そう思いながら私は先生に一礼して足速に玄関へと向かう。
< 20 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop