私は誰にも恋しない
「わりぃ、ちょっと他の先生に呼ばれちまって遅くなった。…ってお前、片付けてくれてんのか。さんきゅ」

「先生、ちょっとは片付けした方がいいんじゃないですか?もういい大人なんだから」

私は先生の方を振り返り言う。

「それで私に何か用ですか?」

「あぁ、お前に手伝い頼みたくてな」

「手伝い?何のです?」

「雑用とかいろいろだよ。お前どうせ暇だろ?」

「…そんなの他の女の子に頼めばいいのに」

私は小さい声で横を向きながら言う。
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