私は誰にも恋しない
放課後。

私が教科書を鞄に閉まってると神山君が声をかけてきた。

「お前、やっぱり俺の兄貴(神山先生)と仲良いじゃん。何でこの間聞いた時嘘ついたわけ?」

冷たい目で神山君が言う。

「なっ…嘘じゃないよ!先生とは本当に仲良しってわけじゃなくて…私が先生の秘密知っちゃ…」

(やばい、これ言ったらいけないんだった)

私は慌てて自分の口を手で押さえる。

「は?秘密?秘密って何のことだよ?」

「…!」(逃げるが勝ち!)

そう思い、私が鞄を持ち逃げようとした時、
手を掴まれる。

(力強い手…!振り解けない)
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