私は誰にも恋しない
学校に着くとグループごとに並ぶ。
もうすでに村瀬君と宮野さんは並んでいた。

「おはよう!鈴木さん、神山君!修学旅行楽しみだね!」

「おはよう、みんな、揃ったね!」

「おはよう。遅くなってごめんね」

全員集まりバスまで移動する時に
宮野さんがこっそり私に話しかける。

「ねぇ、鈴木さん、鈴木さんって神山兄弟と仲良いの?」

「ちがうちがう、朝たまたま一緒になっただけだよ」

私は焦りながらも全力で否定する。

「えー、そうなんだぁ。でもこの修学旅行の間に誰かとくっついちゃう可能性はあるよね?」
< 39 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop