私は誰にも恋しない
俺がそう言うと律がボソッと下を向きながら言う。

「…なんで俺達兄弟に生まれてきちゃったんだろう。」

「律?お前、今なんて言ったの?」

俺がそう聞き返すと律は俺の目を見て話す。

「兄貴…兄貴にとって俺は誰よりも大事?」

その言葉に俺はキョトンとした顔をした。

その答えはもう決まってるからだ。

「?あたりまえだろ、お前の代わりなんていない。俺にとってお前は大事な弟だ」

「俺が兄貴のことを兄弟としてじゃなく、男として好きだったとしても?」

その言葉に俺は唖然とする。
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