得点板から見る景色。
*
「もう体育祭終わりかぁ」
私はため息をつく。
外には全校生徒が揃う中、私と後輩の竹井くんは教室の中で得点発表の準備中。
「そっか。美佳子先輩は今回が最後ですもんね」
3年の秋。人生最後の体育祭。
聞こえはいいが実際は大変だった。
数ヶ月ほど前から密かに想いを寄せている赤組の団長、白石さんの姿を校舎内という特等席から拝みたい。
ただそれだけの理由で得点係に応募し、実際は東奔西走の大変な仕事で殆ど外の競技風景は見えず。
挙句の果てに先輩のいる赤組は三十点差で負けていることまで仕事の関係で知ってしまった。
「はぁ……。白石さんの喜ぶ顔が見たかったのになぁ…」
私はため息をつく。
外には全校生徒が揃う中、私と後輩の竹井くんは教室の中で得点発表の準備中。
「そっか。美佳子先輩は今回が最後ですもんね」
3年の秋。人生最後の体育祭。
聞こえはいいが実際は大変だった。
数ヶ月ほど前から密かに想いを寄せている赤組の団長、白石さんの姿を校舎内という特等席から拝みたい。
ただそれだけの理由で得点係に応募し、実際は東奔西走の大変な仕事で殆ど外の競技風景は見えず。
挙句の果てに先輩のいる赤組は三十点差で負けていることまで仕事の関係で知ってしまった。
「はぁ……。白石さんの喜ぶ顔が見たかったのになぁ…」
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