ドロ甘な愛を稀血に溶かして
今すぐ、いなくなってくれないかなぁ。
恋心をにじませながら美織ちゃんのそばを死守している、男子数名。
俺は今、嫉妬でおかしくなりそうなんだよ。
小4までは俺が美織ちゃんを独占していたのにって思ったら、涙が製造されそうになるし。
「はぁぁぁぁ~」
嫉妬でネチョネチョなため息を、机に吹きかける俺。
積もった悲しみが重すぎて、頭を抱えないとグラつきそうに。
ねぇ美織ちゃん、本心を教えてよ。
そんなに俺のことが嫌だった?
5歳で結んだ婚約を、今さら破棄するなんて。
俺の顔なんか、見たくないからだよね?
朝の通学バスに乗る時間を、美織ちゃんが一本早めたのは。