ドロ甘な愛を稀血に溶かして
「美織ちゃん、一緒に朝ごはんを作ろ~」
お揃いのエプロンを着て、キッチンに立つ私たち。
甘えるように、環くんが肩をぶつけてくる。
「今朝は何を作る? パンケーキ?」
そう聞いただけなのに、なんでゆるっと笑顔で見つめてくるかなぁ。
女子よりも顔面がカワイイと、高校で大人気。
瞳が大きくて、顔はキュートな小動物系。
のほほんクールイケメンの環くん。
「真ん丸なカワイイ瞳で、見つめないの。朝から俺に襲われたいの?」
甘えワンコ系の笑顔を崩し、ワルぽく瞳を光らせたと思ったら
「朝ごはんのパンケーキより、美織ちゃんの方がおいしそう」
私の頬に右手を添えて
「食べてもいい? フフフ、頷かなくても味見しちゃうけど」
ドキドキで心拍が乱れる私の唇に、優しくチュ。