ドロ甘な愛を稀血に溶かして
嫌だ。
美織ちゃんと距離を置くなんて。
ただでさえ彼女はモテる。
ニコニコ笑ってるだけで、異性のハートを簡単に射止める。
小4の同じ学年男子だけじゃない。
中学でも、美織ちゃんの笑顔を独り占めしたがっている男の先輩がいるって聞くし。
今までみたいに幼なじみ特権で美織ちゃんにべったりくっついて、アプローチしてくる男子を蹴ちらしたいけれど……
俺がバケモノになって、美織ちゃんを襲う可能性はゼロじゃない。
『おじいちゃん、俺はどうすれば……』
『美織ちゃんを守るために環に何ができるのか、一緒に考えような』
『……うん』