ドロ甘な愛を稀血に溶かして
……えっ?
美織ちゃんの親友の陽花里さんまで、悪ノリに参加して。
「陽花里、グッジョブ」
「環くん、美織ちゃんをちゃんとエスコートしてあげるんだよ。女子はムードに弱いからね」
俺の我慢なんか知らないくせに、言いたい放題言って。
ほんとウザい。
ほんと無理。
俺たちのことは、放っておいて!
怒りが収まらない。
無表情をキープしているつもりでも、イライラで額の血管がピクついてしまう。
「余計なこと……しないで……」
「環くん睨まないでよ、怖いじゃん」
「うちらは二人が幸せになるために、協力をしてあげてるんだよ」
「俺は頼んでない」
「環くんだって、本当は美織ちゃんとイチャイチャしたいんじゃないの?」
「はぁ?」