ドロ甘な愛を稀血に溶かして
「3日目の遊園地、一緒に回ろうって美織ちゃんを誘ってたじゃん。他の男子にとられたくなかったんでしょ? バレバレ」
「あれは……」
「男子ってそういうとこあるよね?。 好きな子に本心を言えなくて、きつい態度とっちゃう的な。あっ、やめといたほうがいいよ、そういうの。逆効果だから」
「嫌われてるのかなって、女子は不安になっちゃうんだよね」
「好きなら好きでいいじゃん。言葉にしないと伝わらないよ~」
あぁぁぁぁ、もう!
マジで頭にきた!
これ以上、我慢できない!
「俺は美織ちゃんなんか好きじゃない! 自由行動のことだって、一人じゃかわいそうだと思って誘ってあげただけだ!」
俺の怒鳴り声が、バスの中にこだまする。
噴火したことで、イライラが少しおさまってきた。