身長差25㌢の、私と彼。


「…うそでしょ。」



加野屋理咲(かのやりさ)、17歳。



…やっちまいました。



ここは、修学旅行先の京都。



修学旅行最終日の今日、博多まで『あの』新幹線に乗って帰るはずが…。

私が乗るはずだった新幹線は、もう出発しちゃってて、その後ろ姿を、私はホームから呆然と見つめることしかできなかった。




え。


こんなことってあるん!?





遡ること、30分前。

どうしても買いたかった抹茶のお菓子の限定品を見つけられず、ちょっとヘコんでた。


そんな私を見かねたのか、点呼が終わって皆が雑談してる時に、親友の葵(あおい)がネットで見つけてくれて。


「改札出てすぐのお土産屋さんで売っとるみたいやけん、サッと買ってきーよ!待っとくし!」


って言ってくれたとに…


……待っとらんやん!!


呼びにも()んで、行っちゃうんかーい!!


しかも葵が直前に教えてくれた発車時刻、1本遅いやつやん!!なんで!?


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