身長差25㌢の、私と彼。

「…あれっ?ゆ、結城くんは、なんで新幹線に乗り遅れたと…?」


恐る恐るそう尋ねると、結城くんは手にしているスマホに文字を打ち込みながら「あぁ。」と呟くと、スマホをポケットに仕舞ってから私に顔を向け、こう言った。


「葵が、一緒に加野屋さんを探してって連絡してきたけんさ。」


「え!?葵が?」


「そ。加野屋さんが、なんか買い忘れたって言って、皆から離れたきり戻って来ないっつって。で、探しに行ってくれって言われて。で、ようやく見つけたはいいけど、もう新幹線行っちゃってたってワケ。」


「そうなん!?ありがとう、探してくれて…。」


「いや、いいよ。とりあえず加野屋さん見つけたって葵に報告しといた。あと先生にもこの状況伝えてもらうようにお願いした。」


「連絡まで…!ありがと。」

< 4 / 34 >

この作品をシェア

pagetop