身長差25㌢の、私と彼。
「…あれっ?ゆ、結城くんは、なんで新幹線に乗り遅れたと…?」
恐る恐るそう尋ねると、結城くんは手にしているスマホに文字を打ち込みながら「あぁ。」と呟くと、スマホをポケットに仕舞ってから私に顔を向け、こう言った。
「葵が、一緒に加野屋さんを探してって連絡してきたけんさ。」
「え!?葵が?」
「そ。加野屋さんが、なんか買い忘れたって言って、皆から離れたきり戻って来ないっつって。で、探しに行ってくれって言われて。で、ようやく見つけたはいいけど、もう新幹線行っちゃってたってワケ。」
「そうなん!?ありがとう、探してくれて…。」
「いや、いいよ。とりあえず加野屋さん見つけたって葵に報告しといた。あと先生にもこの状況伝えてもらうようにお願いした。」
「連絡まで…!ありがと。」