身長差25㌢の、私と彼。

あれ?意外と優しいとこ、あるんかな…?


私がようやく追いつくと、結城くんはそのまま先にエスカレーターに乗ったので、その後に私が続いた。


1段下に乗ってる結城くんがくるっと振り向くと、私とちょうど目線が同じくらいの高さになる。


…ん?意外とキレイな顔立ちしてる?


鋭くて怖いと思っていた目は、2重まぶたの切れ長な目で、黒目が大きくてとても印象的。

切れ長な目と並行して伸びている眉も、スッと伸びて綺麗な形をしている。

そして、これまたスッと通った鼻は高くて、厚さ薄めの唇は赤みがあって色っぽい。



え、もしかして、結城くんって結構美形ですか?



「…加野屋さん?」


「え?…あ、は、はいっ!」


「俺のこと見すぎやない?」


「ひぃ!ごごごめんなさい…。」


「毎回毎回、そんな怖がらんでも…。」


「ごめんなさいごめんなさい顔見すぎてごめんなさい!」


「…だから怯えんなって。見惚れてくれとったんかなー?って思ったんやけどなー。」


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