初恋のつづき
4、繋がる
「ねぇ!今日来てた秋の新作ルージュのプロモーションを担当してくれるTYMの二人、めちゃくちゃイケメンだったってすっごい噂になってるんだけど」
時刻は十五時過ぎ。
広報宣伝部と同じフロアにある、リフレッシュラウンジの自然光が差し込む窓際のハイカウンターの隅の席。
私が休憩がてらスマホを弄りながらアイスカフェオレを飲んでいれば、そう話しかけながらさり気なく隣に座って来る人物が。
「りかちゃん」
キュッとタイトなマーメイドロングスカートをサラッと着こなす長身にキリッとした涼しげな目元、自社のルージュがとても塗り甲斐のありそうな、形の良いぽってり唇。
緩くパーマの掛かった艶やかな黒髪ロングヘアをアンティークゴールドのバンスクリップで留め、艶やかな女性像を全身で体現しているりかちゃんこと寺井 理可子は、総務部に所属している私の同期で親友だ。
彼女の言うその噂は、もちろん私の耳にも届いていた。
怜悧でクールな印象の綺麗な顔立ちの名桐くんと、人懐っこくて柔らかい印象の可愛い顔立ちの渋谷さん。
どちらも系統は違うもののとても端正な顔立ちで、加えて肩幅と上背のある体躯は百八十センチを優に越えていた。
そんな二人が並んで歩いていれば、そりゃあ社内中の注目を集めるのも無理はないと思う。
「りかちゃんも今休憩?」
「そ!で、千笑、そのプロジェクトチームに入ってたわよね?実際のところ、どうなの?」
「どうって……、あ、」
「あ?」
「りかちゃん、もしかしたら覚えてるかな?」
「何を?」
「名桐くんのこと」
時刻は十五時過ぎ。
広報宣伝部と同じフロアにある、リフレッシュラウンジの自然光が差し込む窓際のハイカウンターの隅の席。
私が休憩がてらスマホを弄りながらアイスカフェオレを飲んでいれば、そう話しかけながらさり気なく隣に座って来る人物が。
「りかちゃん」
キュッとタイトなマーメイドロングスカートをサラッと着こなす長身にキリッとした涼しげな目元、自社のルージュがとても塗り甲斐のありそうな、形の良いぽってり唇。
緩くパーマの掛かった艶やかな黒髪ロングヘアをアンティークゴールドのバンスクリップで留め、艶やかな女性像を全身で体現しているりかちゃんこと寺井 理可子は、総務部に所属している私の同期で親友だ。
彼女の言うその噂は、もちろん私の耳にも届いていた。
怜悧でクールな印象の綺麗な顔立ちの名桐くんと、人懐っこくて柔らかい印象の可愛い顔立ちの渋谷さん。
どちらも系統は違うもののとても端正な顔立ちで、加えて肩幅と上背のある体躯は百八十センチを優に越えていた。
そんな二人が並んで歩いていれば、そりゃあ社内中の注目を集めるのも無理はないと思う。
「りかちゃんも今休憩?」
「そ!で、千笑、そのプロジェクトチームに入ってたわよね?実際のところ、どうなの?」
「どうって……、あ、」
「あ?」
「りかちゃん、もしかしたら覚えてるかな?」
「何を?」
「名桐くんのこと」