その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
輝悠先輩が無事だと分かると、安心したような顔をする潤さん。
橋田さんには心配そうな顔をしているけど……
私は何故か違和感を感じた。
どこからどう見ても、輝悠先輩に間違いない。
なのに、どうして違和感を感じるんだろう……?
「未珠さん、どうかしたっスか?」
「あ、いえ、何でもないです」
塩野さんに聞かれ、誤魔化すように首を振った。
きっと、この違和感は気のせいだよね……
「未珠ちゃん、近くにおいでよ!」
「あ、はい」
潤さんに呼ばれ、輝悠先輩の方に近づく。
私を映した温度のない瞳がこちらを射抜く。
「誰?」
時が止まった、ような気がした。