その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
「……ごめん。俺が浅はかだったせいで皆を危険な目に遭わせた」
塩野さんが連れていかれた後、輝悠先輩は深く深く頭を下げて謝罪した。
「今回に関しては輝悠を1人で行かせた俺も同罪だ。お前が謝ることはない」
「父さん。でも……」
「周りを見てみろ。誰もお前に怒りを抱いていない。内心はともかくだが。まぁ、今回のことは仕方あるまい。お前は洗脳されていたのだからな」
「そうだと思いたいよ。でも、俺がしようとしていたことは到底許されるものじゃない。下手したら、久我組が……」
「輝悠!」
輝悠先輩の言葉を遮ったのは、潤さんだった。
「潤……」
「輝悠、元に戻ったんだってー?」
「うん、まぁ……」
「マジか!よかったー!」
「潤、肩は大丈夫なの?」
「うん、大丈夫!夜来さんに包帯巻いてもらったし!」