その恋は甘くて危険【番外編追加済み】



少し恥ずかしくなるけど、それよりも嬉しさの方が勝ってたまらず輝悠先輩に抱きついた。


今日は輝悠先輩に抱きついてばかりな気がする……


「未珠、ちゃん……?」


「私、守られる必要なんてなくなるくらい強くなります。組のことも勉強しますから。輝悠先輩ばっかり負担を負うことがないように。ね?そうしたら、別れる必要なんてないですよね?」


決意を込めて、私は輝悠先輩を見つめる。


視線が混じり合った。


「ふっ、そっか。そう来たか。未珠ちゃん……ううん、未珠は俺の最高の彼女だよ。別れを選択するような情けない俺だけど、これからも付き合ってくれる?」


「もちろんですよ!」


さらっと呼び捨てで呼ばれてドキッとしたけど、すぐに返事を告げた。


「ありがとう、未珠。好き、大好きだよ」


「私も大好きです……!」


抱きしめ合ったまま、まるで導き合ったようにキスを交わした。


唇を離した後、笑い合う。


今日1日で絆が深まったような、そんな気がした。



fin

< 119 / 133 >

この作品をシェア

pagetop