その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
少し恥ずかしくなるけど、それよりも嬉しさの方が勝ってたまらず輝悠先輩に抱きついた。
今日は輝悠先輩に抱きついてばかりな気がする……
「未珠、ちゃん……?」
「私、守られる必要なんてなくなるくらい強くなります。組のことも勉強しますから。輝悠先輩ばっかり負担を負うことがないように。ね?そうしたら、別れる必要なんてないですよね?」
決意を込めて、私は輝悠先輩を見つめる。
視線が混じり合った。
「ふっ、そっか。そう来たか。未珠ちゃん……ううん、未珠は俺の最高の彼女だよ。別れを選択するような情けない俺だけど、これからも付き合ってくれる?」
「もちろんですよ!」
さらっと呼び捨てで呼ばれてドキッとしたけど、すぐに返事を告げた。
「ありがとう、未珠。好き、大好きだよ」
「私も大好きです……!」
抱きしめ合ったまま、まるで導き合ったようにキスを交わした。
唇を離した後、笑い合う。
今日1日で絆が深まったような、そんな気がした。
fin