その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
「ただいま、未珠」
「輝悠先輩……おかえりなさい」
輝悠先輩が入ってきて、私をぎゅっと抱きしめた。
「怪我、しませんでした?」
「うん、してないよ。メンツでも分かるでしょ?俺と潤はほとんど何もしてないし、相手の組長は父さんの気迫に怯んでたし。案外簡単に片付いたよ」
返ってきた言葉に安心したような、できないような微妙な気持ちになった。
まぁ、無事でよかったって思うべきなのかな……
「未珠」
そんなことを考えていると、輝悠先輩に名前を呼ばれた。
顔を上げて、輝悠先輩を見る。
輝悠先輩の顔が近づいていき、何をされるかさすがに悟った私は目を閉じたところで……
「輝悠、未珠ちゃん!」
いつかのように潤さんが部屋に入ってきた。