その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
「馬鹿にすんな!」
「後悔しても知らねぇぞ!」
あぁ、怒ってる……
久我先輩、大丈夫かな……?
心配になって久我先輩を見ると、久我先輩は私の方を見ていつもの柔らかい笑みを浮かべた。
「心配しないで。俺は負けないから。怖かったら、目を瞑ってていいからね」
優しくそう言った後、ヤクザさん達の方に向き直った。
「さて、どっちから仕掛ける?」
「じゃあ、俺達からいかせてもらうぞ!」
「いくぜ!」
目を瞑っていればよかったのに、私は見てしまった。
ヤクザさん達の周りに血溜まりができていくのも。
「うっ……」
「くそっ……」
さっきまでの威勢はどこへやら、弱々しい声を上げているヤクザさん達。