その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
輝悠先輩と潤さんのやりとりを聞いて、思わず顔を赤らめてしまった。
もう何言ってるの、輝悠先輩は……
「潤にも彼女ができれば分かるんじゃない?」
「いや、俺彼女いたことあるんですけど!?あー、呑気に会話してる場合じゃなかった!組長が一緒に食事しようってさ!俺はそれで呼びに来たんだよ!早く行かないとまずいかもー」
「それを早く言ってくれない?遅くなると面倒だね。未珠ちゃん、ごめんけど急ごう」
「あ、はい」
組長さんは本当に怖いみたい……
輝悠先輩が慌ててる。
向かった先は食堂ではなく、扉もない壁。
その壁に輝悠先輩は触れた。
どうしたんだろう……?
そう思っていると、突然扉が現れた。
わぁ、凄い……
輝悠先輩は何やら打ち込んでいた。
「打ち込んでいるのは暗証番号ですか?」
「うん、そうだよ。この扉の暗証番号は組長と若頭しか知らないんだ。曾祖父がからくり好きだったみたいで、結構いろんなところにこういう仕組みがあるよ。ここの部屋は執務室と繋がってるんだ」