その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
「えっと、お詫びなんていいですよ。久我先輩は何も悪いことなんてしてないんですから」
「俺の気がすまないんだ。お願い、お詫びさせて?」
うっ、あざとい……
先輩の上目遣いにあっさり陥落してしまった。
「わ、分かりました」
「ありがとう。じゃあ、行こうか」
そのまま何故か私の手を取り、歩き出した。
「未珠ちゃんはどっか行きたいとことかある?」
「えっと、特にないです」
「そっか。じゃあ、俺が決めさせてもらおうかな」
会話の間も手がつながったまま。
そのせいで会話に集中できない。
恋人同士というわけでもないのに、どうして私達は手をつないでいるんだろう……?
「未珠ちゃん、どうかした?」