その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
輝悠先輩ははっと我に返ったような顔になって。
「ううん、何でもないよ」
にこりと笑顔で何かを隠した。
気になるけど、無理強いはできない。
「そう、ですか。なら、いいですけど……」
私はよっぽど不安そうな顔をしていたのか、私の頭を優しく撫でた。
「大丈夫だよ、未珠ちゃん。何があっても、俺が守るから」
撫でてもらっているところから熱が伝わってくる。
とても心地よかった。
「はい」
輝悠先輩に笑いかけると、手が離れていった。
名残惜しく思いながらも、その手を引き止めることはできない。
「あ、ここが私の家です」
あっという間に私の家に着き、私の家を指で差した。
「ここが未珠ちゃんの家なんだ」
「はい、そうです。輝悠先輩、送ってくださりありがとうございました。さようなら」
「あ、ちょっと待って。未珠ちゃん」