その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
輝悠先輩は訝しげな顔をした。
「もうその話はなかったことになってるんじゃないの?」
「えぇ、輝悠さんのお父様からそういうお話をされたそうですわ。でも、お祖父様がお断りになったそうですの。お祖父様は輝悠さんのことを気に入っておられますもの」
「なるほど……」
はぁとため息をつく輝悠先輩。
これはなかなか断れなさそう……
「桜子のお祖父様はどうやったら諦めると言ってるの?」
「わたくしを含めた3人で一緒に食事をしてくれたら諦めるそうですわ」
食事……
篠宮さんも含めて……
輝悠先輩をチラッと見た。
もしかして、行くのかな……?
「それだったら、断らせてもらうよ。未珠ちゃんがいるのに、2人きりじゃないとはいえ女の子と食事なんてできない。俺だったら嫉妬するだろうし、未珠ちゃんを不安にさせるようなことはしたくないから」