その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
そう思ったけど、輝悠先輩はきっぱりと断った。
「だから、そう桜子のお祖父様に伝えておいてくれない?」
「それは残念ですわ。まぁ、仕方がありませんけど。お祖父様は断られることを想定しておられるので、お気になさらず。ちゃんと伝えておきますわ」
「お祖父様によろしく。じゃあ、未珠ちゃん。行こう?」
「あ、は……」
「あら、輝悠さんはこのままわたくしを置いて、彼女といちゃいちゃするつもりですの?」
またもや、遮られてしまった。
輝悠先輩は少し面倒くさそうな顔をしている。
そんな顔を見たのは初めてだった。
「分かったよ。庭園にでも案内するから」
「それは嬉しいですわ。案内よろしくお願いします」
「はいはい。未珠ちゃんも来て」
「は、はい」