その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
第5話 愛し抜く覚悟
輝悠side
俺は今、龍島組が待つ○○倉庫に向かっていた。
このことは父さんしか知らない。
きっかけとなったのは1枚の手紙、いや果たし状だった。
『父さん、何かあったの?』
呼び出された俺はさっそく話を切り出した。
『お前宛の封筒だ』
『封筒?』
『あぁ、今朝すれ違った女にお前宛だと封筒を渡されてな』
父さんの顔が妙に神妙なのが気になった。
ただの封筒なら、そんな表情になるはずがない。
渡された封筒の表には久我輝悠様へと宛名が書いてあり、封筒の端は龍が描かれたシールで留められていた。
これは、もしかして……
封筒の中から手紙を取り出すと、そこには……
【明日の夜に○○倉庫に1人で来い。来なかったら、どうなるか分かってんだろうな?】
と脅し付きで書かれてあった。