その恋は甘くて危険【番外編追加済み】


「こいつがどうなってもいいのか?」


「わ、か……」


「橋田」


人質となっていたのは、うちの組員の橋田だった。


橋田は昨日の昼から姿が見えず心配していたけど、まさか龍島組に捕らわれていたとは。


もし、動けば、橋田が殺されることは間違いない。


橋田の米神にはチャカが当てられているから。


さて、どうしようか……


「動くんじゃねぇぞ?もし、少しでも動いたらこいつを殺すからな」


動くにも動けず、どうしようもなかった。


この状況をどう打破するか……


考え込んでいると、後ろの気配が動き、俺は殴られた。


「くっ……」


殴られたところが痛み、意識が遠のいていった。

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