王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~
☆☆☆
「……エイミー?」
ぴくりとも動かなくなったエイミーに、ライオネルは訝しんで、それからギョッとした。
「おいエイミー⁉」
エイミーは、くたりと全身を弛緩させて、気を失っていたのだ。
「エイミー、どうした⁉ うわっ、お前熱があるじゃないか‼」
エイミーが赤い顔をしているのに気づいて額に手を当てたライオネルは、いくら呼びかけても一向に目を開けないエイミーに激しく動揺した。
彼女の小さな体を抱え上げて、彼女のカバンを掴むと、自分の食べかけのサンドイッチと、屋上に転がっている彼女の弁当箱を見てわずかに逡巡したあとで駆けだす。
(片づけはあとだ!)
幸いにして、今日は屋上に誰もいない。
散らかした弁当が誰かの迷惑になることはないだろうから、エイミーを医務室へ連れて行ってから戻ってきてもいいだろう。
エイミーを抱えたまま、慎重に、けれども急いで階段を駆け下り医務室へ向かう。
両手がふさがっているので扉を開けられなかったライオネルは、足先で医務室の扉を蹴とばした。
「……エイミー?」
ぴくりとも動かなくなったエイミーに、ライオネルは訝しんで、それからギョッとした。
「おいエイミー⁉」
エイミーは、くたりと全身を弛緩させて、気を失っていたのだ。
「エイミー、どうした⁉ うわっ、お前熱があるじゃないか‼」
エイミーが赤い顔をしているのに気づいて額に手を当てたライオネルは、いくら呼びかけても一向に目を開けないエイミーに激しく動揺した。
彼女の小さな体を抱え上げて、彼女のカバンを掴むと、自分の食べかけのサンドイッチと、屋上に転がっている彼女の弁当箱を見てわずかに逡巡したあとで駆けだす。
(片づけはあとだ!)
幸いにして、今日は屋上に誰もいない。
散らかした弁当が誰かの迷惑になることはないだろうから、エイミーを医務室へ連れて行ってから戻ってきてもいいだろう。
エイミーを抱えたまま、慎重に、けれども急いで階段を駆け下り医務室へ向かう。
両手がふさがっているので扉を開けられなかったライオネルは、足先で医務室の扉を蹴とばした。