コーヒーにはお砂糖をひとつ、紅茶にはミルク —別れた夫とお仕事です—
ストロベリータルトとミルクとお砂糖
カフェ&ギャラリーjärvi事務所
järviの事務所は、現在営業中のリニューアル前のカフェの2階にあった。
「はじめまして、今回デザインを担当させていただくリバースデザインの藤村と申します。よろしくお願いします。」
水惟は名刺を差し出した。
「järviの湖上です。よろしくお願いします。」
オーナーの湖上 美咲は小柄で柔和な雰囲気の女性だった。歳は40代半ばといったところだろうか。
湖上は水惟の名刺を受け取ると、じっくりと見た。
「リバースデザインって、KOH UBUKAWAの事務所ですか?」
「ええ、そうです。お詳しいですね。」
水惟が言った。
「ファンなんです〜え〜ウブカワさんにデザインしてもらいた〜い!」
「え…」
洸は名前が知られているだけに、こういうことも今回が初めてではない。それでもつい、水惟は表情を失ってしまう。
(………)
「湖上さん、藤村さんはリバースデザインの中でも若手のホープなんですよ。」
蒼士がフォローするように穏やかな声で言った。
「新人の頃は深端で生川さんにビシビシ鍛えられてたし、その後リバースに引き抜かれてますからね。」
(引き抜かれた…?)
「え!そうなんですか〜?」
湖上の目がパッと輝く。
「これ、先日発表になった広告賞の作品です。」
蒼士はタブレットで夕日広告賞の入賞作品の発表ページを見せた。
「え〜!なにこれ面白ーい!それにイラストが可愛い!」
湖上の反応に、蒼士が笑顔になる。
「このADのSUIが藤村さんです。イラストも彼女が担当していて、järviの雰囲気にも合うと思いますよ。」
湖上はうんうんと頷いた。
「あの…もちろん生川もサポートしてくれるので…」
水惟は申し訳なさそうに言った。
「あ!私ったら…ごめんなさい!そういうつもりで言ったんじゃなくて、他意のないミーハー心だったんですよ〜!SUIさん、よろしくお願いします!」
湖上に謝られ、水惟は少し恐縮した。
「後ほど私の作品集もお見せしますね。」
水惟は笑顔で言った。
järviの事務所は、現在営業中のリニューアル前のカフェの2階にあった。
「はじめまして、今回デザインを担当させていただくリバースデザインの藤村と申します。よろしくお願いします。」
水惟は名刺を差し出した。
「järviの湖上です。よろしくお願いします。」
オーナーの湖上 美咲は小柄で柔和な雰囲気の女性だった。歳は40代半ばといったところだろうか。
湖上は水惟の名刺を受け取ると、じっくりと見た。
「リバースデザインって、KOH UBUKAWAの事務所ですか?」
「ええ、そうです。お詳しいですね。」
水惟が言った。
「ファンなんです〜え〜ウブカワさんにデザインしてもらいた〜い!」
「え…」
洸は名前が知られているだけに、こういうことも今回が初めてではない。それでもつい、水惟は表情を失ってしまう。
(………)
「湖上さん、藤村さんはリバースデザインの中でも若手のホープなんですよ。」
蒼士がフォローするように穏やかな声で言った。
「新人の頃は深端で生川さんにビシビシ鍛えられてたし、その後リバースに引き抜かれてますからね。」
(引き抜かれた…?)
「え!そうなんですか〜?」
湖上の目がパッと輝く。
「これ、先日発表になった広告賞の作品です。」
蒼士はタブレットで夕日広告賞の入賞作品の発表ページを見せた。
「え〜!なにこれ面白ーい!それにイラストが可愛い!」
湖上の反応に、蒼士が笑顔になる。
「このADのSUIが藤村さんです。イラストも彼女が担当していて、järviの雰囲気にも合うと思いますよ。」
湖上はうんうんと頷いた。
「あの…もちろん生川もサポートしてくれるので…」
水惟は申し訳なさそうに言った。
「あ!私ったら…ごめんなさい!そういうつもりで言ったんじゃなくて、他意のないミーハー心だったんですよ〜!SUIさん、よろしくお願いします!」
湖上に謝られ、水惟は少し恐縮した。
「後ほど私の作品集もお見せしますね。」
水惟は笑顔で言った。