コーヒーにはお砂糖をひとつ、紅茶にはミルク —別れた夫とお仕事です—
1時間後
「どの案もいいから迷っちゃいますね〜」
水惟のプレゼンを聞いた湖上が嬉しそうに言った。
「ありがとうございます。ご決定いただけたら、来週水曜日を目処に深山さん宛にご連絡ください。その後もう一度お伺いするので、今後の詳細を詰めていきましょう。」
「では、我々は本日はこれで。」
水惟と蒼士は部屋を出ようと立ち上がった。
「あ!そうだ!」
湖上が何かを思い出したように言った。
「良かったら、カフェでお茶でもどうですか?お時間大丈夫でしたらですけど…お茶一杯ご馳走しますよ。」
(…え!それってこの人と、ってこと!?)
「すみません、この後—」
「ありがとうございます。是非。」
咄嗟に断ろうとする水惟の言葉に被せて、蒼士がニッコリ笑って言った。
「顧客理解はデザインする上で大事だろ?」
不満そうな顔をする水惟に、蒼士が囁いた。
(…なんで元夫とお茶しなきゃいけないの…)
二人はカフェjärviのテラス席に通された。
街中にありながら、都会の喧騒を忘れるような緑に溢れた爽やかな空間だ。
どこからか小鳥のさえずる声も聞こえてくる。
「どの案もいいから迷っちゃいますね〜」
水惟のプレゼンを聞いた湖上が嬉しそうに言った。
「ありがとうございます。ご決定いただけたら、来週水曜日を目処に深山さん宛にご連絡ください。その後もう一度お伺いするので、今後の詳細を詰めていきましょう。」
「では、我々は本日はこれで。」
水惟と蒼士は部屋を出ようと立ち上がった。
「あ!そうだ!」
湖上が何かを思い出したように言った。
「良かったら、カフェでお茶でもどうですか?お時間大丈夫でしたらですけど…お茶一杯ご馳走しますよ。」
(…え!それってこの人と、ってこと!?)
「すみません、この後—」
「ありがとうございます。是非。」
咄嗟に断ろうとする水惟の言葉に被せて、蒼士がニッコリ笑って言った。
「顧客理解はデザインする上で大事だろ?」
不満そうな顔をする水惟に、蒼士が囁いた。
(…なんで元夫とお茶しなきゃいけないの…)
二人はカフェjärviのテラス席に通された。
街中にありながら、都会の喧騒を忘れるような緑に溢れた爽やかな空間だ。
どこからか小鳥のさえずる声も聞こえてくる。