コーヒーにはお砂糖をひとつ、紅茶にはミルク —別れた夫とお仕事です—
今の状況からも、洸とまた働けるという点でも、願ってもいないありがたい話だ。
「でも私…今デザインが…」
『それも聞いてる。だからさ、まずはデザイナーじゃなくて事務アシスタントで入ってもらいたいんだ。』
「事務アシスタント?」
『うちの事務って蛍だろ?だけど今は産休明けたばっかりで一人じゃ厳しいんだよ。無理もさせたくないしな。だからさ、水惟に蛍のアシスタントをお願いしたいんだ。』
「………」
『もちろんずっと事務ってわけじゃなくてさ、水惟がまたデザインしたいって心から思えるようになったら、うちでデザイナーとして活躍してもらうつもり。』
「心から…?」
『うん。氷見ちゃんから乾のことも聞いてる。』
“乾”の名前に、水惟の心臓が嫌な音で脈打つ。
『これは俺が勝手に思ってるだけだけど…乾のこととか、深山の重圧とか、水惟は深端の環境でデザインするのに疲れちゃったんじゃないかな。』
「え?」
『入社して即クリエイティブって、それだけでプレッシャーがすごいだろ?それに加えて深山の重圧なんて、俺でも水惟と同じような感じになるよ。』
洸は笑って言った。
『だからしばらくデザインは休憩してさ、違うことやってみるのもアリだろ?』
「…休憩……そうかもしれないです…」
『というわけで、藤村 水惟さんはリバースデザインに入社するのが一番良い選択だと思いますが?』
洸が言い終わると、水惟は思わずクスッと笑った。
「さすが、プレゼンが上手いですね。」
『だろ〜?で、返事は?しばらく待った方がいいか?』
「…いえ、是非お願いします。ありがとうございます。」
「でも私…今デザインが…」
『それも聞いてる。だからさ、まずはデザイナーじゃなくて事務アシスタントで入ってもらいたいんだ。』
「事務アシスタント?」
『うちの事務って蛍だろ?だけど今は産休明けたばっかりで一人じゃ厳しいんだよ。無理もさせたくないしな。だからさ、水惟に蛍のアシスタントをお願いしたいんだ。』
「………」
『もちろんずっと事務ってわけじゃなくてさ、水惟がまたデザインしたいって心から思えるようになったら、うちでデザイナーとして活躍してもらうつもり。』
「心から…?」
『うん。氷見ちゃんから乾のことも聞いてる。』
“乾”の名前に、水惟の心臓が嫌な音で脈打つ。
『これは俺が勝手に思ってるだけだけど…乾のこととか、深山の重圧とか、水惟は深端の環境でデザインするのに疲れちゃったんじゃないかな。』
「え?」
『入社して即クリエイティブって、それだけでプレッシャーがすごいだろ?それに加えて深山の重圧なんて、俺でも水惟と同じような感じになるよ。』
洸は笑って言った。
『だからしばらくデザインは休憩してさ、違うことやってみるのもアリだろ?』
「…休憩……そうかもしれないです…」
『というわけで、藤村 水惟さんはリバースデザインに入社するのが一番良い選択だと思いますが?』
洸が言い終わると、水惟は思わずクスッと笑った。
「さすが、プレゼンが上手いですね。」
『だろ〜?で、返事は?しばらく待った方がいいか?』
「…いえ、是非お願いします。ありがとうございます。」