コーヒーにはお砂糖をひとつ、紅茶にはミルク —別れた夫とお仕事です—
「何?」
「え、あの!?会社説明会に来たんですけ…ど…」
「ああ、それなら一つ下の階のはずだよ。」
水惟が急にドアを開けて入って来たにも関わらず、男性は穏やかな笑顔と声で教えてくれた。
「す!すみませんでした…!ありがとうございます!」
そう言って慌てて頭を下げて部屋を出ようとした水惟は、手に持っていたポートフォリオをバサッと落としてしまった。
ファイルのポケットから、何枚かプリントが飛び出した。
「わぁ!すみません!さっさと片付けます!!」
水惟はさらに慌てて床のプリントを拾おうとした。
「落ち着いて。会社説明会までまだ時間あるよね?慌てて片付けなくても大丈夫だよ。」
そう言って、スーツの男性は水惟が落としたプリントを拾うのを手伝ってくれた。
(さっきの笑顔といい、優しい人だなぁ…)
「これ…キミの作品?」
男性は、水惟の作ったポスターデザインを見ながら言った。
「はい…そうです。それは旅行会社のキャンペーンていう課題で…」
「そっか。すごく良い作品だね、なんていうか—」
(え…)
「え、あの!?会社説明会に来たんですけ…ど…」
「ああ、それなら一つ下の階のはずだよ。」
水惟が急にドアを開けて入って来たにも関わらず、男性は穏やかな笑顔と声で教えてくれた。
「す!すみませんでした…!ありがとうございます!」
そう言って慌てて頭を下げて部屋を出ようとした水惟は、手に持っていたポートフォリオをバサッと落としてしまった。
ファイルのポケットから、何枚かプリントが飛び出した。
「わぁ!すみません!さっさと片付けます!!」
水惟はさらに慌てて床のプリントを拾おうとした。
「落ち着いて。会社説明会までまだ時間あるよね?慌てて片付けなくても大丈夫だよ。」
そう言って、スーツの男性は水惟が落としたプリントを拾うのを手伝ってくれた。
(さっきの笑顔といい、優しい人だなぁ…)
「これ…キミの作品?」
男性は、水惟の作ったポスターデザインを見ながら言った。
「はい…そうです。それは旅行会社のキャンペーンていう課題で…」
「そっか。すごく良い作品だね、なんていうか—」
(え…)