コーヒーにはお砂糖をひとつ、紅茶にはミルク —別れた夫とお仕事です—
「うーん…難しいなぁ……なんて言えばいいのかな…少なくとも今、蒼士くんは水惟ちゃんの敵、ではないっていうか…でも4年前に水惟ちゃんが傷ついた原因は蒼士くんでもあるのは否定できないしなぁ…」
「…………やっぱりよくわからないです…」
水惟にとってはやはり過去の自分を傷つけたのだから悪者だ。
「だよねー…」
蛍は「ははは」と乾いた笑いを浮かべた。
「とにかく私も洸もみんな、水惟ちゃんが元気でデザインしててくれるのが一番だって思ってるから。無理はしないでね。」
「はい。」
(洸さんと蛍さんはあの人とも仲良しだから…板挟みみたいに感じちゃったかな…)
水惟はランチセットのスープを口にして、気持ちを落ち着けた。
「私、あの人がどうして離婚したがったのか知らないんです…。」
水惟がボソッと言った。
「え?」
「…突然だったって記憶してるんですけど…だから他に好きな人ができて、その人と結婚するために離婚したかったのかなって思ってたんです。それが一番しっくりくる気がしてて…」
「………」
「でもこの前、奥さんも彼女もいないって…」
「浮気じゃなくて安心した?」
蛍に聞かれて、水惟は首をふるふると横に振った。
「…じゃあなんであんなに急に…って…ますますわからなくて…」
水惟は困惑を隠さずに言った。
「そっか…」
「…………やっぱりよくわからないです…」
水惟にとってはやはり過去の自分を傷つけたのだから悪者だ。
「だよねー…」
蛍は「ははは」と乾いた笑いを浮かべた。
「とにかく私も洸もみんな、水惟ちゃんが元気でデザインしててくれるのが一番だって思ってるから。無理はしないでね。」
「はい。」
(洸さんと蛍さんはあの人とも仲良しだから…板挟みみたいに感じちゃったかな…)
水惟はランチセットのスープを口にして、気持ちを落ち着けた。
「私、あの人がどうして離婚したがったのか知らないんです…。」
水惟がボソッと言った。
「え?」
「…突然だったって記憶してるんですけど…だから他に好きな人ができて、その人と結婚するために離婚したかったのかなって思ってたんです。それが一番しっくりくる気がしてて…」
「………」
「でもこの前、奥さんも彼女もいないって…」
「浮気じゃなくて安心した?」
蛍に聞かれて、水惟は首をふるふると横に振った。
「…じゃあなんであんなに急に…って…ますますわからなくて…」
水惟は困惑を隠さずに言った。
「そっか…」