コーヒーにはお砂糖をひとつ、紅茶にはミルク —別れた夫とお仕事です—
嫌いじゃない
「ごめん…久しぶりに水惟のデザインを間近で感じて…」
蒼士は「はぁっ」と自分を落ち着かせるような溜息を吐くと、もう涙は無くなっていた。
蒼士の涙と言葉に水惟の胸がキュンと締め付けられ、不思議なほどにドキドキと高鳴る。
自分でコントロールが効かない訳の分からない感情に水惟は戸惑った表情になる。
「……なんで…」
水惟は堪えられずに聞いた。
「なんで…嫌いな相手にそんな風に言うの…?」
「え…?」
蒼士は不思議そうな顔をした。
「嫌いな相手の好きなもの…そんなに覚えてて…イチゴのスイーツとか、好きなアーティストとか…なんで?手土産のゼリーなんて定番だからだって思ったのに…今日のどら焼きは違う…それに…紅茶のミルクだって—」
水惟は混乱してまとまらない気持ちをそのままぶつけた。
「—嫌いなら…早く忘れてよ…デザインのファンだなんて言わないで…あなたの行動、私には全然理解できない…」
「水惟、待った。誰が誰を嫌いだって…?」
蒼士が眉を顰めるような表情で言った。
「そんなの、あなたが私を、に決まってるじゃない。」
水惟がムッとして言った。
「え…?は?俺が水惟を嫌い?」
蒼士は全くピンとこないような、不思議そうな顔をしている。
蒼士は「はぁっ」と自分を落ち着かせるような溜息を吐くと、もう涙は無くなっていた。
蒼士の涙と言葉に水惟の胸がキュンと締め付けられ、不思議なほどにドキドキと高鳴る。
自分でコントロールが効かない訳の分からない感情に水惟は戸惑った表情になる。
「……なんで…」
水惟は堪えられずに聞いた。
「なんで…嫌いな相手にそんな風に言うの…?」
「え…?」
蒼士は不思議そうな顔をした。
「嫌いな相手の好きなもの…そんなに覚えてて…イチゴのスイーツとか、好きなアーティストとか…なんで?手土産のゼリーなんて定番だからだって思ったのに…今日のどら焼きは違う…それに…紅茶のミルクだって—」
水惟は混乱してまとまらない気持ちをそのままぶつけた。
「—嫌いなら…早く忘れてよ…デザインのファンだなんて言わないで…あなたの行動、私には全然理解できない…」
「水惟、待った。誰が誰を嫌いだって…?」
蒼士が眉を顰めるような表情で言った。
「そんなの、あなたが私を、に決まってるじゃない。」
水惟がムッとして言った。
「え…?は?俺が水惟を嫌い?」
蒼士は全くピンとこないような、不思議そうな顔をしている。