コーヒーにはお砂糖をひとつ、紅茶にはミルク —別れた夫とお仕事です—
「そのワンピース、やっぱり似合うな。」
蒼士が跪いたまま、水惟を見上げた。
「え…やっぱりって…覚えてたんだ。昔着てたドレスだって…」
水惟は思わずドキッとしてしまう。
「当たり前だろ?俺がプレゼントしたんだから。」
「え…」
「忘れてたか。でもまた着てくれて嬉しいよ。」
蒼士は苦笑いで言った。
「…うん…忘れちゃってた…けど…このドレスだけ、大事にしまってあったの…。他のは全部処分しちゃったみたいなんだけど…」
「…そっか。」
蒼士は笑顔とも悲しいとも取れるような表情をした。
「…あの…授賞式…ありがとうございました…」
「え?」
「スピーチのとき…」
「ああ、スピーチ上手くいって良かったな。すごく水惟らしくて、これからも水惟のデザインが楽しみだ、って聞いてた人みんなが思ったと思うよ。」
蒼士がまた穏やかな笑顔と声色で言う。
「…あなたと目が合って…背伸びしなくていいってアドバイス…思い出したの。」
「そっか。力になれて良かった。」
優しく微笑む蒼士に、水惟の心臓の音が止まらない。
「あの…」
「ん?」
「…わたし…」
「えっと…その…」
「…わたし……また…」
「また…あなたのことが好きになっちゃったみたい…です…」
蒼士が跪いたまま、水惟を見上げた。
「え…やっぱりって…覚えてたんだ。昔着てたドレスだって…」
水惟は思わずドキッとしてしまう。
「当たり前だろ?俺がプレゼントしたんだから。」
「え…」
「忘れてたか。でもまた着てくれて嬉しいよ。」
蒼士は苦笑いで言った。
「…うん…忘れちゃってた…けど…このドレスだけ、大事にしまってあったの…。他のは全部処分しちゃったみたいなんだけど…」
「…そっか。」
蒼士は笑顔とも悲しいとも取れるような表情をした。
「…あの…授賞式…ありがとうございました…」
「え?」
「スピーチのとき…」
「ああ、スピーチ上手くいって良かったな。すごく水惟らしくて、これからも水惟のデザインが楽しみだ、って聞いてた人みんなが思ったと思うよ。」
蒼士がまた穏やかな笑顔と声色で言う。
「…あなたと目が合って…背伸びしなくていいってアドバイス…思い出したの。」
「そっか。力になれて良かった。」
優しく微笑む蒼士に、水惟の心臓の音が止まらない。
「あの…」
「ん?」
「…わたし…」
「えっと…その…」
「…わたし……また…」
「また…あなたのことが好きになっちゃったみたい…です…」