コーヒーにはお砂糖をひとつ、紅茶にはミルク —別れた夫とお仕事です—
「だって…私、リバースに入ってから半年以上もデザインせずに蛍さんのお手伝いみたいなことしかできなくて、その後だってしばらくは簡単なことしかしてなかったでしょ?」
「それは…」
「リバースに入社する人って、みんな即戦力なのに。だから、離婚して深端も辞めて困ってたのを見兼ねて入れて貰ったんだって…わかってます。」
水惟は伏し目がちに言った。
———はぁ〜っ
洸が大きな溜息を吐き、頭を掻いた。
「水惟、ずっとそんな風に思ってたのか?」
「だって実際…」
「あの頃の水惟にパソコン触らせなかった理由は…そのうち、話せる時が来たら話すけど…俺が水惟にリバースに入って貰ったのは、同情なんかじゃないよ。」
「え…」
「蒼士のヤツ、言わなかったのか?今回の話は“水惟が行きたいって言うなら”って伝えてあるはずだけど。」
「それは…言ってましたけど」
水惟は蒼士の言葉を思い出しながら言った。
「俺は、深端にいる頃から水惟のデザインが好きなんだよ。正直、俺より凄くなるって思ってる。」
「え!そんな…」
「だから独立した時から、いつか水惟が深端を離れるなら声をかけようって思ってた。」
以前にjärviのカフェで蒼士も同じことを言っていた。
「それは…」
「リバースに入社する人って、みんな即戦力なのに。だから、離婚して深端も辞めて困ってたのを見兼ねて入れて貰ったんだって…わかってます。」
水惟は伏し目がちに言った。
———はぁ〜っ
洸が大きな溜息を吐き、頭を掻いた。
「水惟、ずっとそんな風に思ってたのか?」
「だって実際…」
「あの頃の水惟にパソコン触らせなかった理由は…そのうち、話せる時が来たら話すけど…俺が水惟にリバースに入って貰ったのは、同情なんかじゃないよ。」
「え…」
「蒼士のヤツ、言わなかったのか?今回の話は“水惟が行きたいって言うなら”って伝えてあるはずだけど。」
「それは…言ってましたけど」
水惟は蒼士の言葉を思い出しながら言った。
「俺は、深端にいる頃から水惟のデザインが好きなんだよ。正直、俺より凄くなるって思ってる。」
「え!そんな…」
「だから独立した時から、いつか水惟が深端を離れるなら声をかけようって思ってた。」
以前にjärviのカフェで蒼士も同じことを言っていた。